オルソケラトロジー
視力矯正治療のひとつで、近視あるいは近視性乱視の方を対象として手術を必要とせずに近視を矯正するものです。日本では2009年に厚生労働省より承認されています。また2017年12月からは適応対象年齢の制限が緩和されています。
治療方法は特殊なハードコンタクトレンズを寝ている間に装用します。就寝中に角膜の形状を変化させ、裸眼視力の改善を目指します。装用したレンズは起床の際に外し、日中は眼鏡やコンタクトレンズがなくても裸眼で過ごせるようになります。
オルソケラトロジーによる治療を希望される場合は、まず適応検査を行います。軽度~中等度の近視の方を対象としていますが、ドライアイが重度な方、レーシックなどの屈折矯正手術を受けた方など、医師が治療に不向きであると判断した場合は、お断りさせていただいています。
注意点は、1日6時間以上の睡眠時間を確保しないと矯正力が弱まる恐れがあるほか、装用時の異物感に慣れるまでに数日~数週間かかることもあります。またハードコンタクト同様のレンズケアが必要です。このケアを怠ると感染を生じることもあり注意が必要です。
個人差はありますが、オルソケラトロジーの治療を開始してから1週間ほどで半数以上の方に、また1か月後では7割以上の方に裸眼視力が1.0以上に矯正されるといわれています。
このほか、何らかの理由があって治療を止めたい場合は、装用を止めてから1か月ほどで角膜の形状は元に戻るようになります。
オルソケラトロジーに関連した検査、治療は全て自費診療となります。
| 片眼の場合 | 99,000円(税込) |
| 両眼の場合 | 137,500円(税込) |
| 1年毎のデータ更新料 | 22,000円(税込) |
低濃度アトロピン点眼(点眼名:リジュセア)〈自由診療〉
瞳を広げる作用のあるアトロピンという目薬を1日1回寝る前に点眼する治療法です。副作用として、点眼後にまぶしさを感じることがあります。視力矯正効果はないため、眼鏡やコンタクトレンズによる視力矯正が別途必要です。
オルソケラトロジーや多焦点ソフトコンタクトレンズなどと組み合わせて使用することが可能です。
0.025%および0.01%アトロピン点眼は、日本人の小中学生の近視に対して有効性と安全性が確認されています。
当院では0.025%のリジュセアのみ採用しております。
| リジュセア(30日分) | 3,850円(税込) |
| 検査、診察費用 | 1,500円(税込) |
マイサイト
(ソフトコンタクトレンズ)
MiSight®️ 1day(マイサイトワンデー)は小児の近視進行抑制を適応として米国FDA(米国食品医薬品局)で初めて承認され、そして「近視の視力補正及び進行抑制」を目的として厚生労働省から最初に承認を受けた唯一のソフトコンタクトレンズです。
先行で使用された海外の実績では7年以上の長期臨床試験で近視進行抑制効果が示されており、また重篤な有害事象の報告もありませんでした。
1日使い捨てタイプなので、洗浄や保存などのレンズケアを必要とせず、常に清潔なレンズを装用でき小児でも安全性が高いと評価できます。
近視の進行を抑制することで、将来の緑内障、網膜剥離、近視性黄斑症などの疾患発生リスクの低減が期待できます。
8歳以上の小児に適応があります。ただし乱視の程度により装用がうまくいかないことがあるため、精密検査を行った上で適応の有無の確認をいたします。検査結果によっては点眼薬を使用して散瞳をした上で適応判断をいたします。
1日10時間以上、週に6日以上の装用で近視進行抑制効果があることがわかっています。
詳細についてはMiSight®️ 1dayのサイトでご確認いただけます。
メリット
近視進行抑制効果
調節麻痺下における他覚的等価球面度数の変化量から見た近視進行抑制率は装用開始から1年後、平均で69%、2年後、3年後においても59%と報告されています。
また眼軸長の伸長抑制率は1年後、平均で63%と報告されています。
衛生的かつ安全性の高さ
MiSight®️ 1dayを10年継続装用した小児とコンタクトレンズを装用しない小児の間では、角膜内皮細胞密度や六角形細胞率などにおいて有意差はなかったと報告されています。
また1日使い捨てソフトコンタクトレンズのため、常に清潔なレンズの装用が可能なため、お子さんにも安心して使用可能です。
デメリット
費用が高額
近視進行抑制効果を持つ低濃度アトロピン点眼(リジュセア®️)やオルソケラトロジーと比較し、2年以上継続使用する場合、高額となります。
| MiSight®️ 1day (1か月分 30枚入り) |
5,940円(税込) |
乱視対応不可
乱視が強い場合はMiSight®️ 1dayではデータがないため、良好な矯正視力を得ることができない場合や近視進行抑制効果が見出せない可能性があり、適応とならない場合があります。
ハロー(halo)、グレア(Glare)
MiSight®️ 1dayは近視進行抑制効果を得るために特殊なトリートメントゾーンを有しています。そのため、光を見た際にハロー(光の周囲に滲んだ光の輪)や、グレア(光の散乱やぎらついた感覚)が出る場合があります。
装用継続で慣れることが多いですが、気になる場合には装用中止となる場合があります。
水中での使用不可
MiSight®️ 1dayに限らず、コンタクト装用した上でのプールや入浴施設など、水中での使用は細菌やアカントアメーバーなどの感染リスクから認められておりません。
プールの授業などで装用することはできません。
近視管理用眼鏡
準備中です。
レッドライト治療〈自由診療〉
(当院採用なし)
650nmの赤色光を、専用の機器を用いて自宅で1回3分、1日2回、瞳孔を通して目の奥に当てる治療法です。光を当てた直後に一時的なまぶしさ、残像が起こることがあるため、数分目を閉じて休むことが推奨され、網膜障害の報告もあります。眼鏡による視力矯正は別途必要であり、オルソケラトロジーと組み合わせて使用することは可能です。
低濃度アトロピン点眼との併用はできません。また、網膜に異常がある場合、使用できません。
※当院では採用しておりません。
